映画と、本と、時々、哲学

お勧めの映画・本の感想やレビューを中心にのんびり綴っていくつもりです。

FOR INTELLECTUAL CURIOSITY

摩天楼はバラ色に(THE SECRET OF MY SUCCESS)

圧倒的下剋上、自分を信じぬくものに敗北無し

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皆さんこんにちは。
最近時間が足りないなぁと痛感しています。
金持ちの子供って、若いうちから時間とお金のトレードオフをコントロールできて
本当に羨ましいのですが、そんなことを考えている暇があれば
一本でも多くの映画を観て、一冊でも多くの本を読む努力をしろと
なんとか自分に言い聞かせています。
この映画、まさにそんな私にぴったりで、モチベーションが湧いてくるお話です。

邦題:摩天楼はバラ色に
原題:THE SECRET OF MY SUCCESS
監督:ハーバート・ロス
制作:1986年、アメリカ
時間:110分
メインキャスト:マイケル・J・フォックス, ヘレン・スレイター

早速、あらすじに行っちゃいます。

あらすじ

  • ビジネスマンとしての成功を夢見て、若き青年ブラントリーがNYに上京。
  • 超大企業を経営する叔父を頼り、そこでメール・ボーイの仕事を獲得
  • 社長夫人に気に入られたり、バリバリキャリアウーマンに恋したり。
  • 会社のザルな報告制度を利用し、重役に扮して会議にも潜り込んで。。。

終始ドタバタ、その疾走感がいい

主人公であるブラントリーを演じるのは、
大人気映画、「BACK TO THE FUTURE」でもお馴染みのマイケル・J・フォックス
世間知らずで自信満々な青年を見事に表現しています。

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彼、何の根拠もないのですが、自分なら成功を掴めると信じ切っています。
能力さえあれば学歴や職歴なんてどうでもいいだろうと考え、
いくつもの企業に応募するのですが、勿論、ことごとく祈られてしまいます。
チャンスに溢れている地を期待してはるばるやってきたのに、ってことで
一度は意気消沈しかけるのですが、大企業の経営者である叔父を頼れと
言われていたことを思い出し、会いに行くところからストーリーが展開していきます。

この映画、軽快なテンポとブラントリーの大胆な行動によるハラハラに引かれ、
最後までスクリーンに見入ってしまいました。
特に、不倫と不倫が交錯する終盤のシーンは見ものです、
お見逃しなきよう!笑

"一流"になるための重要条件:不断の努力

私は個人的にこういった、不遇な人間が努力で成り上がっていく
下剋上モノの映画が好きなのですが、この映画は、「親戚の力を頼ることができた」
という意味ではちょっとズルいです。"持つ側"の人間です。
但し、叔父への直談判での強気な姿勢や、入社後も上の顔色を窺おうとせず、
理想の実現のために手段を択ばないその我武者羅な姿には、
ガタカ」(また紹介させてください)の主人公ヴィンセントも苦笑いするのでは。

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さて、最終的に彼は圧倒的とも呼べるほどの成功を手に入れるのですが、
これも愚直なまでに彼が自分の才能を信じる一方で決して傲慢にならず、
市場分析など、必要な努力を怠らなかったからこそ
引き寄せることが出来た結果なのかもしれません。
また、意中の相手との関係にも全力で見ているこちらも不快にならず、
「もう恋も仕事も両方頑張ってくれ!」といった気持ちにさせてくれます。

人間誰でも必要なだけの努力をすれば、
そこそこの成果を挙げることができると思うのですが、
多くの人はそこに満足してしまい、更に上を見ることを試みません。
尊敬を集める人というのは、そこで満足せず、
行けるところまで行ってやろうと、益々意気込んでいるはずです。
一つ一つの事柄で見ると小さな差なのかもしれませんが、
この差も積み重なると別世界に感じるほどにまで大きくなります。
現にブラントリーも、最終的には会社を牛耳るまで登りつめました。

人間、楽しいのが一番ですし、しんどいことからは逃げたくなってしまうものですが、
問題に直面した時こそ一番の成長チャンスと自分に言い聞かせ、
その逆境を乗り越えるようにしていけると良いのかなぁと思います。
その努力が実ったとき、私たちの人生は「バラ色」に輝くんだと思っています。

そんな示唆に富んだ印象的な映画だったので今回紹介させて頂きました。
機会があれば是非一度、手に取ってみてください。

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これで、扉は開かれた。ここから先は、君次第だ。

SEE YOU SOON.