映画と、本と、時々、哲学

お勧めの映画・本の感想やレビューを中心にのんびり綴っていくつもりです。

FOR INTELLECTUAL CURIOSITY

小説家を見つけたら(Finding Forrester)

ズバリ、一番好きな映画です

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初めてきちんとした記事を書きます。
ここはやはり一番好きな映画を紹介したくて仕方ないので、
少しだけお付き合い願えますでしょうか。
※若干のネタバレあり

邦題:「小説家を見つけたら
原題:「FINDING FORRESTER」
監督:  ガス・ヴァン・サント
制作:  2000年
メインキャスト: ショーン・コネリー, F・マーレイ・エイブラハム

こちら、「グッド・ウィル・ハンティング」でお馴染みの
ガス・ヴァン・サント監督が手掛けた作品です。

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「グッド・ウィル・ハンティング」も、もちろん素晴らしい映画なのですが
あの映画は背景にある問題が家庭内暴力でして、
少々、共感し辛いんですよね。。。
一方、此方は扱われている問題が「マイノリティ差別」ということもあり、
スペイン留学の際に現地で直面した私には、心にスッと入ってくる映画でした。
世界の急速なグローバル化に伴い、
海外経験のある学生や社会人も少しずつ増えてきていることですし、
少しでも海外経験があり、「グッド・ウィル・ハンティング」でグッと来た方には
是非とも観てほしい一本です。

 

あらすじ

  • 16歳の黒人青年ジャマール・ウォレスは読書や作文に人知れず没頭する秀才
  • ひょんなことから、引き籠り生活をしている一人の老人と出会う
  • ウォレスは、その成績とバスケの技術に目を留めた名門校の推薦を獲得
  • 文学授業をきっかけに、その老人が文豪ウィリアム・フォレスターだと判明
  • ウォレス、作文力向上の為にフォレスターに教えを乞う
  • みるみる力をつけていくウォレスに盗作、剽窃疑惑が浮上

これ以上明かすのは愚の骨頂。後は皆さんが実際にご覧ください。

充実した人生に欠かせない「友情」と「環境」

この映画、「友情」と「環境」の大切さを教えてくれます。

ウォレスがもし進学校からの推薦を断り、地元の学校に進学していれば
彼が持つ豊かな才能が開花しなかったかもしれません。
それだけ、周りから受けるレベルの高い刺激や、
尊敬できる人との出会いは、人の成長に大きな影響を与えます。
また、当時のアメリカ社会で黒人が生きる厳しい現実を目の当たりにし、
一度は自暴自棄になりかけたウォレスを救ったのがフォレスターであれば、
隠居生活を送り、孤独な最期を迎えようとしていたフォレスター
自分の運命を変えようとひた向きな姿を見せ、一縷の希望を与えたのがウォレスです。
窮地に陥った際、自分を犠牲にしても相手のために行動できる人の存在の有り難さ。
そして、人種、年齢を超えて刺激し合い、支え合える関係の尊さを
私に教えてくれたのがこの映画です。

また、鑑賞後に感じることができるエネルギーの大きさも、
私がこの映画を愛して止まない理由の一つです。
というのも、日本という世界でも有数の豊かな国に生まれ育った私の周りには
無数のチャンスが眠っている。
そんな素晴らしい「環境」が用意されているのだから、
怠けたり文句を言う暇があればとにかくまずは120%の努力を続けないといけない。
それが、先進国という国に育ててもらった私たちが、
最低限果たさないといけない義務なんじゃないでしょうか。

ベタな展開が全く気にならない、「ドラマ映画」を代表する一本です。
日本での知名度があまり高くないのが残念なので、
TSUTAYAに寄った際は是非、探してみてください。
「良品発掘」のラベルが貼られてあるんじゃないかと思います(笑)。

一番響いた言葉

最後に、ラストシーンとこの映画で一番好きなセリフを紹介して、
今回は締め括りたいと思います。
最後まで拙文にお付き合い頂き、ありがとうございました。
今後もご覧頂けると幸いです。
皆さんのご意見や反応が、記事を書く一番の糧になりそうです。

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「君にはすばらしいことを達成する才能がある!
 ただ若気の至りで、ヘマをしなければの話だ」


SEE YOU SOON.