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映画と、本と、時々、哲学

お勧めの映画・本の感想やレビューを中心にのんびり綴っていくつもりです。

FOR INTELLECTUAL CURIOSITY

世界が称賛する 日本人が知らない日本

BOOK CULTURE

日本という国の良さに触れてみる

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こんにちは。
連日の更新となりましたが、予告通り今回は初めて本の紹介に挑戦します。
どの本について書こうか悩んだのですが、
最近読んで非常に感銘を受けたこちらの本を選びました。
拙文となりますが、どうぞ最後までお付き合いください。

 目次

  1. あなたは自分の言葉で日本を語れますか?
  2. クール・ジャパンー日本の何が凄いのかを知ろう
  3. 日本らしさとは何かー自分の中の"見えなかった根っこ"を見出そう
  4. 世界史の中の日本ー歴史の荒波を乗り越えた先人の知力と胆力に学ぼう
  5. THE GLOBE NOWー現代国際社会をどう生きればいいのか

母国に自虐的な民族、日本人

著者は、「国際人」としての振る舞いを意識しすぎる最近の風潮に疑問を呈します。

・やっぱりアメリカがグローバル・スタンダード
・オシャレな建物、自由なお国柄、とにかく西洋文化の全てがかっこいい!

確かにヨーロッパやアメリカって、何だか言葉の響きから違う気がします。
そこから生じる憧れってわからなくもないのですが、
一度も訪れたことのない国の全てを肯定し、
さもそれが目指すべき世界基準のように考えるのってどこかおかしくないですか?
これって、何としてでもコンテンツを見てもらおうと考え抜いた
メディアによるイメージの偏向が招いた悲劇だと私は考えています。

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勿論、留学や海外勤務を目指して努力するのが間違っているとは思いませんし、
そこで得られる学びは国内よりも多く、有意義なのかもしれません。
但し、著者も示しているように、そこで出会う現地人や留学生は
日本について良く知ろうと矢継ぎ早に質問を飛ばして来るので、
日本文化についてあまり知識を持ち合わせない人が意気揚々と乗り込むと
思ったように馴染めず、面食らってしまうような結果にもなりかねません。
というのも、西洋では自国文化に誇りを持ち、
そこに自分の意見を持つことは至極当然のことだからです。
なので、「わからない、知らない」を連発していると
「自分の国のこともわからない奴が外国に来て何を学ぼうというんだ」
みたいな風に思われてしまうことも少なくないはずです。

・芸者って売春婦なの?
・日本って女性の地位がとてつもなく低いんでしょ?
・日本では犬や猫を食べるんでしょ?

これらはほんの一例ですが、日本に生きている私たちからすれば
「なんでこんなありえへんことばっかり聞いてくんねん」
みたいなことを普通に聞かれます。

これに対して、「海外の人は教養がない」なんて考えるのは楽チンなんですが、
でもこれって日本人が自国文化の発信を怠ってきたからこんな風に
勘違いされているのではないかと私は考えています。
私がスペインやメキシコで出会った留学生や現地人は、
自国の素晴らしさを伝えようと様々な文化の側面を紹介してきます。
そういう話って聞いていて何だかワクワクしてきますし、
相手の考え方や価値観を少し理解できたような気がして嬉しくもなります。

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方や、日本人はといえば先進国の中でも指折りの、自国に否定的な民族です。
2010年の調査結果によると、日本人の日本に対する肯定的評価はわずか43%。
これはお隣韓国の64%やイギリスの57%に比べて遥かに低い数字となっています。
こんなふうに、「古い、保守的」と否定的な面にばかり気を取られ、
日本という国が持つ素晴らしい文化を見過ごしている人たちがそのまま海外に行くと、
「日本はどんな国?」と聞かれたときに、
「寿司」、「アニメ」、「忍者」みたいなことしか伝えることができません。
それがそのまま、「海外から見た日本」に直結しているのではないでしょうか。

日本人の「根っこ」を理解し、それを発信する

著者は日本を以下のように表現しています。 

日本という国の最も誇るべき点を一言で表せば、
「世界有数の緑豊かな国土に世界有数の近代産業を築いた国である」
と言えるでしょう。
そしてそれを実現してきた原動力は「和を以て貴しとなす」
という倫理観、「生きとし生けるもの」を尊ぶという自然観を共有する
日本人の文化的個性なのです。

著者はこの倫理観と自然観について、日本文化を食や建造物など
多様なテーマを扱いながら教えてくれます。
目から鱗の情報もありますので、是非隅々まで目を通して頂きたいと思います。
特にオススメは第4章、戦時下の日本についての記述です。
一部だけ、紹介させてください。


(特攻攻撃のための航空偵察任務についた若者の長歌を紹介後)

中村さんの願いは、自分の愛するすべての人に永遠の幸あれ、
ということであった。
そこには、自分の運命に対する恨み辛みも、
また敵国に対する憎しみもない。 
ただひたすらに愛する者の幸せを願うという純粋な気持ちである。

これを読んで私は、日本男児って純粋で美しいと、素直にそう思いました。
勿論、日本も課題をたくさん抱えていますし、
変わっていかなければならない部分も少なくありません。
只、今まで私たちの先祖が長い時間をかけて培ってきた文化を軽視し、
理由もわからぬまま海外文化を褒め称えていくこの風潮が続けば、
日本はいよいよ、今まで築いてきた国際的地位を失ってしまうのではないかと
私は考えています。
また、心の拠り所となるアイデンティティもなくなってしまい、
自分たちがいったいどんな存在なのかもわからぬまま一生を終えてしまう、
そんな空しい人生を送るようにもなりかねません。

グローバル化が謳われ、誰でも自由に生き方を決めれるようになった現代に生きる
私たちこそ、自らの「根っこ」を理解し、それを世界中に伝えようじゃありませんか。
老若男女問わず、皆さんに読んで頂きたい名著です。
どうぞ、是非一度手に取ってみてください。

SEE YOU SOON.
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